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モヤモヤ会議室 vol.1

マイノリティにもスポットライトが集まる現代....でも、どこか現実味なくない?

このシリーズでは性的マイノリティに絞って、現実で感じるモヤモヤを解消していくよ。

「これって正しい認識?」「これってタブーなのかな?」「こんなときどうすれば良いの!?」

そんなモヤモヤはスペシャルゲストのしょうちゃんにぶつけて一つ一つ解消よ!



第一回 ”性”を語るって不安がつきもの


キエ(以下K) 私はセクシャルマイノリティについてはある程度勉強したことがあるから自分自身比較的理解もあると思っていたんだけど、森元会長の一連の騒動を通して、自分だったら適切な表現ができるのだろうかと考えたら、あまり自信がなかったの。だから今回は性に特化したメディアを運営するしょうちゃんに来ていただいて、性に関するモヤモヤをぶつけて少しずつ解消していきたいと思います!


しょうちゃん(以下S)いくらでもどうぞ!笑


K  早速一つ目のモヤモヤなんだけど、最近考えるのは„女らしさ“とか„男らしさ“という表現について。少し勉強しているとそういう表現は良くないって言われるけど、個人的には„女らしさ“とか„男らしさ“って言う表現が好きなのよ。例えばファッションなら、自分は女だけどあえて女らしさを崩したり否定したりした着こなしが好き。でもそういうのは„女らしさ“っていう概念がないとそもそも成り立たないじゃない?確かに「女なんだから女らしくしなさい」と言うのはアウトだけど、そもそも„女らしさ“という言葉そのものが悪なのかな?というところでモヤモヤしてしまって、よくこう言う表現をするたびに内心ドキッとしてしまうの。


S  僕もその感覚はすごく分かる。結論から言うと僕は„女らしさ“とか„男らしさ“っていう表現自体が悪いのではないと思っている。結局その森元会長の発言とかで何が問題になっているのかと言うと、その言葉で他の人を攻撃してしまったということでね。今回は元会長が人の生き方を否定したというように聞こえてしまった人が多かったんだよ。特にあれは公的な場だったから、多分そこの配慮が足りていなかっただけだと思うの。そもそも僕はそこまで問題が大きくなる必要はないと思っていて、これは単純にお金が絡んでいるからだと思う。男性で、お金が関わっていて、政治的な場で女性蔑視な発言をしてしまったから話が大きくなってしまっているけど、これが全然そういう場じゃなかったから日本のメディアはそもそも取り上げなかったと思うとそれはそれで問題だよね笑。で、話を戻すときえがさっき言っていた「ファッションに女性らしさって言う表現は必要だよね」って言う意見は一意見としてすごく大事だと思うし、別にそれを人に押し付けるわけでもないのならそれをただ言うことは悪いことじゃないと思うんだよ。それは受け取り手の問題だから。ただ現状はそこに反論できない環境ができてしまっている。例えば何か言われて嫌な思いをしたときに、「ちょっと私はその表現は嫌だな」と言える人が少ない。それはそういうトピックを話す環境や関係性ができてないからだと思ってて、僕はそれが根幹にある問題だと思っている。今回はそんな鬱憤がたくさん溜まって森元会長の発言にみんながめっちゃ攻撃をしているんだろうな。


K なるほどね。でも、私はマジョリティー側だから自分自身が傷つくと言うことはほとんど無いんだけど、無いからこそマイノリティの人にとって何が傷つく発言になってしまうのかっていうのがイマイチよくわからない。傷つけてしまうのが怖くてむしろ何も発言できないっていうことも結構あるね。しょうちゃんの言っていることは、自分の意見とか考えを発すること自体は悪いことではなくて、それをもっと議論できる場所が必要だよねってことかな?


S まず僕は、言葉は傷をつけるものだと思っている。人から向けられた言葉とか自分が発した言葉っていうのは絶対誰かに傷をつけているし、傷をつけられているの。つまり、自分が励ましだと思って投げた言葉も、自分が恨み辛みだと思って投げた言葉も、結局相手に対して何かしらの影響を与えているという意味では、自分が投げた言葉っていうのは、「相手を傷つけているかもしれない」じゃなくて「相手に傷をつけている」んだよ。でも傷は傷なの。それ以上でもそれ以下でもなく。そして、その傷に対してどういう感情を抱くか、どう対処するのかは人それぞれなんだ。その傷を軽傷だと思っている人もいれば重傷だと思っている人もいて、治る傷だと思っている人もいれば治らない傷だと思っている人もいる。結局お互いが傷をつけあって生きているのが人間なの笑。だから、傷つけちゃうんじゃないかと心配して発言をしないというはちょっと違うなって思ってて、発言にプラスアルファで「傷つけちゃったらごめんね」とか「もし嫌だと思ったら言ってね」とかいう配慮の言葉を添えることで前提を揃えてから会話をするのであれば、全然問題はないのかなと思う。


K あ、それは今回の取材で私も最初に断っていたね、よかった笑。


S  でも、受取手は嫌なことは嫌だって言って欲しいけど、実際はなかなか言えないんだよね。だからそのトピックを話す時って関係構築が大事なの。ジェンダーやセクシュアリティについて話したいって思ったら、それはちょっと腰を据えてというか、事前にグラウンドルールっていうのは決めた方がいい。さっき言った「傷つける発言が出るかもしれない」とか「嫌だったら言おう」とかね。特にそのジェンダーを突き詰めたりセクシュアリティを突き詰めたりとかする会話って本人のアイデンティティに関わることでデリケートに感じる人の多いトピックだから、事前にそれを行った上でみんなで話すといいと思う。ただ日常生活で発言をすることに関して、無理に責任を負う必要はないと僕は思ってる。だってもうそうなったら何も話せなくなっちゃうじゃん?笑


K そうなんだよね、いちいち自分の発言にドキッとするの。


S だからね、傷つくのはしょうがないの。そしてそれでも話すしかないの。話さないと、そこの配慮の仕方も感覚知として得られない。だから僕はまずきっかけとしてグラデーションインクがその一派を担えたらいいなと思っている。担えたらいいけど笑。

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