top of page

GenXross Kawasakiのイベントに参加してきました!




GenXross
2021年3月に川崎市民有志が集まって設立した、世代 (Generation) を超えてジェンダー平等 (Gender Equality) や人権について考えたいと集まった市民団体です。世代 (Generation) を超えてジェンダー平等 (Gender Equality) や人権について考える場づくりを、国際色豊かでSDGsにも精力的に取り組む川崎市から、クリエイティブのパワーを使って全国・全世界に呼びかける、地域密着型の市民プロジェクトを行っています。


ジェンダー、人権、政治・・・。

ぱっと見てつまらなそう?それなら、「結婚に対するモヤモヤ」「女の子の不満」「男の子の不満」っていうのはいっそう身近でなんだか興味が湧いてくる。それも”イベント”というなら楽しめそうで、なお良い。GenXrossはオープンでキャッチーなイベントをオンラインでも開催しているから、今回はその中でもとっつきやすいパネルディスカッションイベントに参加してみたよ。これからはこういうこともみんなで一緒に話さない?



Q. 身近な友達とジェンダーの話をしにくい...どんなふうに話始める?


櫻井:確かに難しいですよね。最初にジェンダーの話をするときには話題を小さくしていくっていうのが大事だと思っています。いきなり「選択的夫婦別姓ってどう思う?」と訊いても「ん?何それ?」と返されると思うので、「もし結婚したら苗字ってどうしたい?」とか「最近職場でこういうことない?」など、話題を小さくしていくんです。テーマが大きすぎるといきなり怖くなっちゃう人もいるので、わかりやすい言葉で話してみるのも大事ですね。


井田:小さく話すことで味方も広がっていきますよね。自分は最初、ツイッターでぶつぶつ自分の身近な不満を呟いていたんです。そしたら「私も!」と全く知らない人たちと繋がり、仲間がどんどん増えていったので、まずは呟くくらいからでもいいと思います。そしてさらにステップアップするなら、イベントに行く、議員さんに会いに行く、メディアに訴える、この三つをやってもらえたらなと思います。自分が参加してそれを感想として出していくっていうのもいいですしね。


岡田:確かに感想を呟くだけでも大事ですね。


井田:ちょっとした波を広げていきましょうというところがすごい大事です。ただ、SNSでいくら呟いても法律って変わらないんです。いくらツイッターで呟いても誰も拾ってくれないと思ったので最終的に私は直接議員さんに会いにいきました。でもここで強調しておきたいのは、議員さんに会いにいったからといって自分にデメリットがあるかというと全くなくて、私の場合はメリットしかありませんでした。地域の制度を作っている人や政治に関わっている人は、私たちの代表になるためにお金をもらっているんです。なので皆さんも困りごとを解決するのが彼らの仕事だというふうに認識して、積極的に声を届けにいって欲しいなと思います。





Q. 議員さんに会うにはどうしたらいいの?


井田:自分が地域の有権者で、どんな困りごとを抱えていて、どういうふうにして欲しいのか、この3点セットを書いて、一度お会いできないでしょうかというふうに連絡を取ると、快く話を聞いてくれる議員さんが結構多くいらっしゃいます。例えば人権問題に一生懸命取り組んでおられる議員さんにお会いした時には、他の国会議員さんや隣の議会の議員さんを紹介してくれたりもしてくれました。




Q. ジェンダー意識には地域格差がある?


櫻井:私は東京から横須賀に引っ越しましたが、こっちにきてからすごく地域格差を感じるようになりました。周りには「どうせろくな仕事もしていないんだから早く子供産みなさいよ」と言われたり、”女性は子供をうむもの”みたいな規範をすごく強く感じます。また若者の話を聞いていると「働いているところにトイレがないんです」とか「性別によって大学に進学できないんです」とかいう声があって、まだまだ地域によって違うんだなと思いますね。


井田:コロナ禍になる前まではいろいろな地域に行ってお話をする機会もあったんですが、沖縄県には選択的夫婦別姓に賛成する人の割合が反対する人の割合よりも10.3倍多くいるんです。しかしそれにもかかわらず選択的夫婦別姓が導入されない理由にトートーメーというものがあることを教わりました。トートーメーというのは、簡単にいうと男子がすべての財産を継承するということ。苗字を女の人にも受け継がせるとなるとトートーメーという文化がなくなるという懸念から選択的夫婦別姓に反対する方もいらっしゃいます。とはいえ沖縄は女性社長率がすごく高く、活躍しているシングルマザーの方も多くて再婚によって苗字の不具合を感じる人も多くいらっしゃいます。そのトートーメーを不平等に思う人も多くいることから、選択的夫婦別姓の賛成率がすごく高いという地域特有の状況もあることを私自身初めて知りました。


岡田:私も大学に進学する際は地元が北海道だったので、親に「道内だったらいいよ」と言われて北海道の中で自分の学びたいことが学べる大学に進学しました。しかし今思い返すと、もしこれで男女が違っていたらどうなっていたのかなと思います。こういうジェンダーの問題に子供自身も気づいてないのは、教育の問題もあるのかもしれませんね。


井田:日本はやっぱり人権教育と性教育がまだまだ足りていないですよね。「彼の名前になるのが嬉しい!」という女子学生も結構いらっしゃると思います。だけどそのあと仕事をしたりとか信用実績資産を築いてきた名前がある場合、苗字を変えると色々と不利益も生じます。それで男女両方とも苗字を変えたくないってなったとしても、社会的な圧力によって女性側が苗字を変えさせられてしまうということも多く...(女性の改姓率は現在96%)。だから、もし自分が改姓することに納得しないんだったら、NO!と言ってもいいんだと知れるよう、具体的な実例とかまで学校で教えてもらえたらいいなと思います。


岡田:地域の当事者の方に来て話してもらうなどの教育のデザインができるといいですね。先生方も大変ではあると思うんですが...。


井田:そういう時は声さえかけてもらえれば近くの当事者を紹介することもできるので、ぜひお声掛けくださればと思います。





Q. ジェンダーの話って男性側からしづらい...けど男性も一緒に考える必要があるよね?


櫻井:数字を見ても現状としてやっぱり女性が生きにくいというのはもちろんあるのですが、それと同時に男性もすごい生きにくいと思うんですよね。「男だから泣くな」とか「男だから稼がないといけない」とかそういうことがあって、辛い思いをしている方も多くいると思います。またよく学生に見られるのは、「なんで男性だからっておごると思っているの?」とか「ジェンダー平等とか言っているなら、結婚指輪も自分で買ってよ」とかいう意見もあったりします。

「男性がいけないんじゃん!なんで男性が解決したいとか言ってるの?」と思っている女性もいるので、「自分もジェンダーに関して引っかかっていたことがあって、関心がある。やっぱり性別とか関係なくみんな自分らしくありたいよね。」というような切り口で話していくといいのかもしれません。自分も同じ思いをしたことがあるんだっていうことを共有していくのも大事なんですよね。


井田:外でバリバリ馬車馬のように長時間働いて、育休も取れずに大黒柱として家族を養えという圧力が一方であって、女性が家事育児介護は一手に引き受けて当然みたいなのが一方にあります。でもこれが二項対立ではなく、どっちも生きづらいならどういうふうにしていこうかって考えられたらいいですよね。

実際に男性と女性の両方が声を上げてこの間実現したのが、男性育休の制度です。これにはいろんなお父さん方が「男性だからって子供の新生児期に携われないっていうのはおかしい」といった声を上げたんですね。やっぱり声を届ける先って9:1で男性の議員さんになってきますから、男性側の声をあえて声にすることも大事だと思うんです。議員さんも「そっか、困っている人が男性にもいるんだ」とわかると、自分ごとになったりもしますから。


岡田:日本には世界にも誇れるような内容の、とても良い育休制度があるんですよね。でも使っている男性が7%か8%くらいで、私が留学していたデンマークと比べるとデンマークは7割以上ですから、桁が違う!と驚きました(笑)。


井田:育休を取ると家事や育児を任されるという意味で捉えがちですが、子供の新生児期に携わるとこんなにいいことがある!っていうパパ側の意見をもっと発信して可視化できるとみんながポジティブになれるのではないでしょうか。




Q. パネラーの方々は、どのような勉強をされましたか?


櫻井:自分はどっちかというと本をたくさん読んでというのがあまり好きではなかったので、ほとんど毎日イベントに参加していました。高校生の時には、授業が終わってイベントを探してみたいな感じでしたが、今はコロナでなかなか難しいですかね。


井田:自分でそんなに探していくというのってなかなか難しかったのではないでしょうか!?


櫻井:そうですね。なので一つイベントを見つけて、そこからそれに参加している人に聞いてみたいに、ちょっとずつ足で稼ぐみたいなことをしていました。あと自分の関心を伝えて、他の参加者にくっついていくみたいな。いわゆる金魚の糞ですね(笑)。ストーカーのように、「この人の話聞きたい!」と思ったら何回もそういうイベントに参加していましたよ。社会問題っていろんな分野の人たちが取り組んでいると思うので、NGOのインターンに参加したりしてそういうところに潜りながら知識をつけていました。また私は大学ではリベラルアーツを学んでいたので専門的な知識はなく、ジェンダーに関しては自分で勉強していましたが、ロビイングに関しては日本でそういうことを勉強できる学校ってないので、それは周りの方のお話を聞いたりとか、一緒に入れていただくとかいう感じでした。


井田:私自身、法律の知識もないですし大学でもそんなこと専門で勉強してないですから、それこそ私も金魚の糞みたいに法学者の方が講演しているところに行っては色々質問していました。また名刺交換をさせてもらったり、「こういうことでわからないことがあたら聞いてもいいですか」と言った感じで自分で足を運んでは学ばせてもらっていました。


櫻井:でも今はオンラインで参加できるイベントも多くなりましたよね。今まではお金を払って参加しなくてはいけなかったのが、今では無料のイベントも多いですから、そこは今だからこそ、お金かけずに行ったり聞いたり出来たりするので、私もたくさん参加したいと思います!




閲覧数:54回0件のコメント

関連記事

すべて表示

Comentários


bottom of page